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コラム

エンゲージメントを向上させる共創型リーダーシップとは?

先月、「エンゲージメントを向上させる共創型リーダーシップの3つのポイント」と題した公開セミナーを無事、開催することができました。

参加対象者を人材育成や研修企画に携わっている方、リーダー育成をお考えの方、と制限させていただいたにもかかわらず、有難いことに、公募の告知直後に満員御礼になるほどの人気でした。

おかげさまで開催後の反響も素晴らしく、主催した私たちにとっても貴重な学びの場となりました。改めて御礼申し上げます。

 

 

このオンラインセミナーにご参加下さった方のプロフィールを拝見しますと、10~20名単位の部下を抱える部長クラスの方が多く、中には部下の数が100~200人を超える方もいらっしゃいました。

仮に1on1の面談をするにしても、優に半年はかかってしまいます。

 

オンラインツールの導入でメンバーの働き方が多様化し、従業員間のコミュニケーションが減少する中、評価制度の変更をはじめ、様々な取り組みが行われているようです。

とはいえ、メンバーとのエンゲージメント向上の決め手となる、リーダーシップのあり方やコミュニケーションの実践法について迷われている方がやはり少なくありませんでした。

そこで本稿ではセミナー後に行ったアンケートの結果、特にご関心の高かったポイントについてダイジェストでお届けします。

 

 

エンゲージメントとは?

 

昨今、経営課題として「エンゲージメント」という言葉がよく聞かれるようになりました。

日本の人事部 HRペディアによれば、エンゲージメントとは「個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献し合う関係」とあります。

もともとは「婚約」「誓約」「約束」「契約」を意味する言葉です。

言ってみれば、社員と会社が婚約指輪を交わし合っている状態を指します。

そこで夫婦の関係を社員と会社の関係に置き換えてみましょう。

 

 

愛の誓いを立て、結婚した両者の関係が実は一方的な打算や見返りによって成立していたらどうでしょうか。

何だか味気ないばかりか、やがて二人の関係がぎくしゃくし始めることは容易に想像できるでしょう。

社員と組織の関係も同じです。

 

 

「病める時も健やかなる時も…」の言葉通り、部下の失敗を自分の痛みとして分かち合い、部下の成長を我が事として喜んでいるでしょうか。モチベーションやロイヤルティ(忠誠心)の向上を部下にばかり求めていないでしょうか。

言うまでもなく、部下を変えるためには上司自ら変容することが肝心です。

では、リーダー(上司)自身のエンゲージメント向上のために最も必要なことは何でしょうか?

共創アカデミーではエンゲージメントを「自律」と定義することから始めました。

ここで用いる「自律」とは自分事化できる主体性を包括した「自」であり、「律」とはロイヤリティ、柔軟性を意味します。

 

 

組織の出来事の全てを自分事化し、心からのロイヤルティを持ち、会社のニーズに適合していく柔軟性を持つこと。

 

確かに頭でわかっていても、サラリーマンにとって会社のことを自分事化するのは実際、難しいですよね。

どうしても会社のことは他人事になりがちです。

上司であるあなたがそうであれば、部下だって同じでしょう。

部下だけにエンゲージメントを求めるのはアンフェアというものです。

だとしたら、どのように自分を律すればよいのか。

 

 

共創型リーダーシップ3つのポイント

 

ハーバード・ビジネス・スクールで教鞭を執る、フランシス・フライ教授はTEDトーク「How to build (and rebuild) trust」で信頼の基盤になる3つの要素を述べていました。

その3つとは共感、オーセンティシティ、ロジックです。

それに倣い、リーダーの信頼を支える3つの力を下記のように定義してみました。

 

~リーダーの信頼を支える3つの力~

1.心理的安全な組織風土を創る力(empathy

2.効果的な自分軸を創る力(authentic

3.分かりやすく伝えられる力(logic

 

 

心理的安全な組織風土のキーワードとなるのが、「受容」「共感」「共創」です。

まずは、受け止めること。簡単なようで案外、これができていない人が多いのです。

承認欲求から単に共感を求めているだけの部下に対して、ついつい、いらぬ説教をしたり、教訓を垂れたり、求められてもいない解決策を先回りして提示したりしていませんか?

 

なまじ経験があるため、自分がいかに有能であるか、自己の有能性を証明したくなる気持ちが湧き上がってしまう。

実はこの、「上司たるもの、かくあらねば」というマウント欲求こそ、受容を阻害している元凶です。

まず、その欲求を脇に置きましょう。

部下の報告に自分語りを重ね合わせる行為は「緩やかな拒絶」として受け止められてしまう場合が多いからです。

残念ながら、こうした拒絶や排除からは何も生まれません。

 

 

目の前にいる部下のありのままを受容し、共感する。

そんなに難しいことではありません。

似たような経験をしているからわかる(感情)こと、相手の立場になって考えることで共感できる(知)ことがきっとあるはずです。

私たちはこれを「共創のコミュニケーション」と呼んでトレーニングしています。

 

 

効果的な自分軸を持った、リーダーのあり方とは?

 

 

次に、効果的な自分軸を持つとはどういうことか。

実はこれ、セミナー後のアンケートで「最も課題視すべき」として回答された方がいちばん多かったポイントでした。

部下に慕われ、信頼されたい。そのための指針を持ちたい。

そう願う方が多いことの証しなのでしょう。

 

では魅力的なリーダーとして効果的な自分軸とは何か。

今回のセミナーでは以前、コラム(「いき」の構造に倣う、リーダーシップ)でも取り上げた、九鬼周造の「『いき』の構造」に拠り、意気地×諦念×媚態の「粋の3要素」をモチーフに、効果的な自分軸の指標として紹介していきました。

 

意気地とは目的とゴールイメージ、譲れない価値観=VISIONを明確にする心意気、

諦念とは部下に委ねて任せて責任をとり、次世代につなぐ大きな夢を持つこと、

媚態とは相手に合わせる余裕を持ち、いつもご機嫌でいることを選び、場と調和すること

 

 

いつもビジョンを語り、いつも信じて任せ、いつもご機嫌でいることを選ぶ。

 

 

そんなリーダー像を実践するにはやはり、目的とポイントを明確にし、伝えるスキルが不可欠となります。

セミナーでは共創アカデミーが編み出した、わかりやすい伝え方について実践を交えながら紹介していきました。

 

要諦は、「最初にポイントから伝える」ことと、「最後に明るい未来を伝える」ことです。

 

セミナーではさまざまな事例に沿って、会話例や使えるフレーズを紹介しましたが、とりわけ、最後の「明るい未来まで伝える」ことを皆さんが重要視してくださったのが印象的でした。

明るいビジョンを伝えると、部下の表情が明るくなります。場も明るくなります。

私たち、共創アカデミーは組織が明るくあたたかい、躍動の場となるような体験型セミナーをこれからも開催して参ります。

 

こうした実践の場にご興味を持たれた方は、ぜひ一度、ご参加ください。

 

                     代表取締役 中島崇学



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