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コラム

1on1ミーティングは100ゼロで部下のための時間

     

1on1ミーティングは100ゼロで部下のための時間

 

こんにちは、共創アカデミーの小林隆哉です。

 

1.新入社員の目の輝き

4月になり、リクルートスーツ姿の新入社員を電車で見かけるようになりました。

コロナ禍のため不自由な学生生活を強いられていたと思います。

2類相当から5類となり、リアルで集合型の入社式も行われたようです。

活き活きとして目が輝いている新入社員が、会社に居場所を見出して、ワクワクした会社生活を過ごせるように心の底から願っています。

 

 

2.社員の相談事例

私は会社内でキャリア相談の場を運営しています。

 

新入社員の入社する時期でもあるこの時期なので、20代前半の若手の声を拾ってみます。

 

「何も教えてくれないので正解がわからない。このため、達成感、成長実感がない。」

 

「専攻分野と異なる部署へ初任配属され、自身のスキルとのミスマッチを感じている。」

 

「異動したいが、自分には得意な領域も見当たらないので異動希望を出せない。」

 

「職場で働きづらくなると思い、上司に異動したいと言うことを躊躇している。」

 

「課のミーティングでは皆画面オフ。チームの一員という実感がわかない。」

 

 

3.転職希望者の増加

最近米国では「大量自主退職(The Great Resignation)」という現象が起きているようです。

 

2021年11月に自主退職者が450万人を突破し、過去最高となったようです。

 

Refinitiv Datastream より第一生命経済研究所が作成

Refinitiv Datastream より第一生命経済研究所が作成

 

背景としては、

 

  • ①景気回復による売り手市場
  • ②生き方に対する価値観の変化
  • ③働き方に対する価値観の変化
  • ④エンゲージメントの低下

 

という4つのポイントを指摘されています。

 

 

またコロナ禍特有の要因は下記の通りです。

 

コロナ禍特有の要因

 

翻って日本ではどうなのでしょうか?

 

下図が転職者数と転職希望者数推移です。

 

総務省「労働力調査」より第一生命経済研究所が作成

総務省「労働力調査」より第一生命経済研究所が作成

 

コロナ禍では転職者が減少していますが、転職希望者が増加しています。

特にリモートワーク実施主体のホワイトカラー職の比率が多いようです。

 

<参考資料>

Economic Trends / マクロ経済分析レポート ㈱第一生命経済研究所

https://www.dlri.co.jp/files/macro/174300.pdf

 

またリクルートの調査*3によると、テレワークの普及や残業の減少で、働く時間と場所の自由度が増して「キャリアを見直した人が多い」と指摘されています。

 

<参考資料>

2022年転職市場の展望 HR統括編集長 藤井 薫氏

https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20211222_hr_04.pdf

 

 

4.社員のリテンション(人材流出防止)ツールの隆盛

人材流出防止ツールをググると、たくさんのツールがヒットします。

アンケートやパルスサーベイによるエンゲージメントの可視化はもとより、モチベーション向上を目的に開発された感謝や共感をポイントで社員に送ることができるツールなどもあります。

また最近北米で著しく伸びているウェルビーイングテックの領域には、ゲーミフィケーションを活用したSkillprintという会社があります。

 

個人の特性をもとにスキルマップを作り適材適所や成長の支援、チームをより良い状態に保つことを支援するツールです。

今後日本でも多くのツールが開発されるでしょう。

しかしツールの活用の前に、まず上司と部下の信頼関係の構築が大前提です。

 

 

5.1on1ミーティング

現在上場企業で1on1ミーティング(以下:1on1)を導入していない、もしくは導入予定がない、という会社はほとんどないはずです。

今後中小企業にも1on1の導入は進んでいくでしょう。

 

そもそも1on1とは何でしょうか?

従来の評価面談、日常の相談や打合せ、そして飲み会や雑談とは何が違うのか?

ここを十分理解して1on1を実施しないと、単なる時間の無駄になり、間接費の増大によるコスト悪化の原因になりかねません。

 

先日某社の役員にお会いした際「うちの1on1は上司が8割話していて部下から非常に評判が悪い」とぼやいていたことが印象に残っています。

 

 

6.1on1が手段の目的化にならないために

2つポイントがあります。

 

まず1つ目は、

「1on1は100%部下のための時間であって上司のための時間ではない」

ということです。

 

2つ目は、

「問題解決ではなく、部下の成長に焦点を当てる場」

です。

 

ちなみにYahooでは1on1を週一回実施しています。「こんなに忙しいのに週一回も時間を取れない」という方は多くいると思います。

Yahooで1on1を実施するマネージャに聞いたところ、「なによりもマネージャ自身が楽になる」と言っていたことが印象的でした。

 

 

7.1on1 はトレーニングと実践の繰り返しが必要

1on1はスポーツと一緒で、マニュアルがあったとしても、トレーニングと実践のサイクルを回さないと身に付きません。

 

弊社においては1on1のトレーニングメニューを準備しています。

 

どうぞご活用ください。

 

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