新しい環境に、そっと心をひらく春
新しい出会い、新しい風。
「はじめまして」が行き交う季節。
変化に戸惑いながらも、
ちいさな勇気を抱えて、歩き出す春に。
目次
- はじまりに「Yes」を
- 自分の軸を見つける春
- 心と繋がる、3つのこと
- 空を見上げる人のように
1. はじまりに「Yes」を
桜のつぼみがほころびはじめると、あたりの空気が少しずつやわらかくなってきます。
この時期、暮らしの中にもさまざまな“変化”が訪れる方が多いのではないでしょうか。
新しい部署、新しいチーム、初めての役割。
気持ちを切り替えようとしても、ちょっと心が落ち着かなかったり、緊張したり。そんなとき、「どうせうまくいかないかも」と思ってしまう自分も、きっといるかもしれません。
でも、どんな変化も、自分の中に受けとめる準備ができていればきっと大丈夫。
環境に合わせようとする前に、自分自身を整えておくこと。
それが、この春を過ごす上での大切なヒントになるかもしれません。
2. 自分の軸を見つける春
新しい環境に身を置くと、どうしても心がそわそわしたり、いつもより迷いやすくなったりします。
まわりの声や、まだ慣れない空気感に引っ張られて、「あれ? 自分ってどうしたかったんだっけ?」と立ち止まってしまうことも。
そんなとき、大切にしたいのが“自分の軸”です。
それがあるだけで、不安の中でも一歩を踏み出せたり、迷いの中でも戻ってこられる“帰る場所”になります。
ここでは、ぶれない自分をつくるための3つの視点をご紹介します。
① 価値観 ―「わたしにとって大切なもの」から始めよう
わたしたちは、日々の選択を“価値観”というフィルターを通して行っています。
価値観とは、「これが大事」「こうありたい」と思う、あなた自身の“感覚のものさし”のようなもの。
たとえば、小さなころから「誰かの役に立つこと」に喜びを感じてきた人は、新しい職場でも自然と人をサポートする行動を選ぶかもしれません。
反対に、「まずは自分のペースを大切にしたい」と思う人は、慎重に環境を見極めながら関係を築こうとするでしょう。
どちらも正解。
大切なのは、「自分の大事にしたいこと」をちゃんと自分がわかっていること。
価値観に立ち戻れば、きっとその場での選択に迷いすぎずに済みます。
② 目的 ―「どこへ向かいたいか」が道しるべになる
新しい環境では、日々の業務に追われるうちに、「なんのためにやっているんだっけ?」と目的を見失いがちです。
でも、自分が目指すゴールが見えていると、不思議と足取りも軽くなります。
1年後、どんなふうに成長していたいか。
半年後、どんな関係性を築いていたいか。
そんな“ちょっと先の未来”を思い描くことが、今日の行動をやさしく導いてくれるのです。
たとえ進むスピードがゆっくりでも、道に迷いそうになったときでも、空を見上げるように、その未来をもう一度思い描いて目的に立ち還ってみてください。
③ 真・善・美 ―「それは誠実か、やさしいか、美しいか?」
選択に迷ったとき、最後のよりどころになるのが、“真・善・美”という考え方です。
それは本当に正しいこと?
誰かのためになっている?
その選択は、美しいと感じられる?
答えは他人が持っているわけではなく、自分の中にあります。
たとえ少し時間がかかっても、自分が納得できる道を選ぶこと――それが、長い目で見て、いちばん自然で気持ちのよい生き方につながっていくのだと思います。
どこにいても「自分の歩幅」で
新しい環境では、どうしても自分の軸が揺れやすくなります。
そんなとき、
「わたしは何を大切にしたいのか?」
「どこへ向かいたいのか?」
「その選択は、自分の美意識にかなっているか?」
この3つの問いかけが、ぶれない歩みを支えてくれます。
どこにいても、誰といても、「自分の歩幅」で歩いていけるように。
3. 心と繋がる、3つのこと
忙しい毎日、何かを考える余裕すらない時もありますよね。
でも、ちょっとだけ深呼吸をして、自分と繋がる時間を持てたら。
心の余白に、すこし光が差す気がしませんか?
①「いいこと」を見つけてみる
今日の中で、ちょっと嬉しかったこと、感謝したいことを3つだけ思い出してみましょう。
朝のコーヒーが美味しかった、電車の中で席を譲ってもらった…そんな些細なことでも十分です。
②「もっとこうしたい」と振り返る
今日ちょっと失敗しちゃったな、と思うことがあっても大丈夫。
「次はこうしよう」と自分に優しく言ってあげるだけで、成長の種になります。
③「明日が楽しみ」と思ってみる
まだ見ぬ未来に不安を抱くよりも、「明日、どんな良いことがあるかな」と少し楽しみにしてみましょう。
空の色が変わるように、心の色も少しずつ明るく変わっていきます。
4. 空を見上げる人のように
最後に、わたしの好きな詩を紹介させてください。
オノ・ヨーコさんの『どんぐり』という詩集の中の一編です。
第二次世界大戦の終わりにかけて、私はまるで
おばけの子どもようだった。食糧不足で、空腹だった。
ただ横になって、空を見ているほうが楽になっていった。
空が好きになったのはその頃だ、と思う。それからずっと、私は空が大好きだ。
自分を取り囲む世界がバラバラになっている時でも
空はいつでもそこにいてくれた。あの時私は自分に言った。
空がそこにあるかぎり、決して人生をあきらめたりはしない。
春の空は、いつもと同じようにそこにあって、
わたしたちの背中をそっと押してくれます。
新しい季節。
新しいご縁。
そのひとつひとつが、あなたの「使命」へと繋がっていくはずです。
焦らずに、でも少し勇気をもって。
さぁ、なにから始めましょうか。
代表取締役
中島 崇学
4月23日(水)に、ウェビナーを開催いたします。
ご参加お待ちしております。